県民生活部関係
■自動車NOx・PM法に関係する条例改正について
質問 石川県議 3月になったが、大変な大雪に見舞われ、家を出るとき10センチぐらい積もっており、6時起きでやってきた。それがどうしたと言われれば返す言葉もないが、飛び入りで予算委員会に入らせていただいた者として頑張って質問さしていただくので、どうぞよろしくお願い申し上げたい。
私からは、自動車のNOx・PM法に関する条例改正、それと高齢者の生きがい対策づくりについてお伺いをしたいと思う。
まず、NOx・PM法についてであるが、昨年12月末の新聞に、県では、自動車NOx・PM法を補完し、自動車による大気汚染の改善を図るため、「環境の保全と創造に関する条例」を改正し、条件を満たさないトラック・バスなどについては、自動車NOx・PM法対象区域内の通行を規制するという内容の報道があった。
環境対策に取り組もうとする積極的な姿勢は評価したいと思うが、何分突然な新聞報道であり、びっくりしたというのが正直な感想である。
そこで、まず、これまでの経緯がどうであったのか、その状況をお伺いしたいと思う。
答弁 長谷川大気課長
国道43号等の幹線道路の沿道においては、大都市部を中心に、全国的にも大気環境基準を達成していないことから、旧自動車NOx法が、平成13年6月に自動車NOx・PM法を改正され、粒子状物質の追加、対策地域の拡大、車種規制の強化等が定められるとともに、自動車NOx・PM総量削減計画の策定が義務づけられたところである。
本県では、従来からの阪神7市に播磨の4市2町が対策地域に追加指定されたところであるが、総量削減計画策定のため、関係行政機関で構成する計画策定協議会を平成13年12月に設置した後、昨年8月には学識者、県トラック協会や尼崎公害訴訟原告団等の意見も聞くなど、計画策定に向けてのプロセスを踏みながら作業を進めてきたところである。
この作業の過程において、早期の環境基準達成のためには、対策地域に流入する自動車に対する規制が必要であるとの認識のもと、その具体方策について、本年度、内部検討を進めてきたところである。
使用過程車について、法による「車種規制」が本年の10月から施行されるため、早期の条例化が望まれることから、改組後新たに発足した環境審議会総会が昨年12月19日に開催された機会をとらえて、規制案について、審議会に諮問するとともに、パブリックコメントによる県民意見の募集を行ったところである。
質問 石川県議
先ほどのご答弁で、パブリックコメントを実施されたところであるが、関係業界はどのような考え方をしているのか、また、県としては、理解を得るためにどのような取り組み、協議をしているのかお伺いしたいと思う。
答弁 長谷川課長
自動車の運行規制に係るパブリックコメントにおいては、約2,000人から意見が寄せられ、このうち県内からが約1,100人で、賛同する意見が926人、84%を占めていた。また、県外からは832人があり、このうち運送事業者等からの反対の声が808人、97%を占める結果であった。
反対の理由としては、車の更新には多大の資金が必要となり、経営の圧迫に一層の拍車がかかること、流入車への規制は県民の日常生活に大きな影響を与えること、適用除外道路はすべて有料道路であり、新たな負担となること、NOx、PMの両方に有効な除去装置はないこと、他府県の自動車には支援措置がないこと等の内容のものが意見として寄せられている。
一方、県トラック協会及び県バス協会に対して、たびたびの説明及び意見交換を行った。環境問題の重要性は十分認識されてはいるものの、経営への圧迫や適用除外道路等について、全国トラック協会を初めとする他の団体と同様の意見をいただいているところである。
県としては、今後とも、県トラック協会や県バス協会等との意見交換を重ねつつ、これらの課題に対する具体的な対応策を検討し、その理解を求めてまいりたいと考えている。
質問 石川県議
パブリックコメントの中でおおむねの意見としては、環境に大変配慮をすべきという、流れとして賛成という意見も多分あると思う。ただ、非常にトラック業界の皆さん方にとっては、たびたびの十分な意見を重ねられて理解を得る対策をとられているということであるが、まだまだ十分な理解が得られてないのではないかなという気がする。
今後は、関係業界の納得のいく形で条例化に向けた取り組みを進めていただきたいと思っているが、新聞には、県では当初めざしていた今定例会への上程を見送り、予定をしていた本年10月からの施行を半年から1年延ばす案を示したことなども報道されたが、今後の取り組みについて、どのように考えておられるのか、お伺いをしたいと思う。
答弁 野村環境局長
2月3日に開催された環境審議会大気環境部会では、環境の状況を踏まえると規制は早期に必要であると、こういう認識が示されたものの、一方で、ご指摘のようなパブリックコメント等で示された意見に基づく課題について、さらに審議を継続する必要があるというふうにされたところである。
この審議をさらに深めるために、学識者等による調査委員会を設置して、規制の影響の分析や、ご指摘のあったような実施の時期をいつにするか、あるいは支援策等をどうしていくかといったことについて検討してまいりたいと、このように考えているところである。
今後、この委員会での検討及び環境審議会での審議を踏まえながら、関係団体その他の関係者の方々との意見交換を十分に行い、条例化のための環境整備に努め、環境基準の達成に向けた実効性のある制度を早期に確立できるよう取り組んでまいりたい、このように考えている。
先ほども述べたように、地球環境の問題というのは、非常にこれからの大きな政治課題でもあるし、特に今回のNOx・PM法の条例改正は全国にも先駆けて兵庫県が取り組もうということで、大変、私、個人的には意義のあるものだと思っている。
ただ、いろいろと業界の皆さん方、また、トラックにかかわる関係の皆さん方の理解という面では、非常にまだまだ不十分な面があるというふうに考えているし、非常に今の景気の動向から言うと、非常に大きな負担になる可能性もある。もっと代替的なことが開発されれば、またこれも進むべき道があろうかと思うが、今の状態ではちょっと厳しいという面もあるので、その辺はできるだけひとつ歩み寄る形で、関係団体の皆さん方と十分議論をされた上で、納得のいく形で条例案に取り組んでいただくということで、ひとつよろしくお願いしたいということで、この質問を終わらせていただく。
■高齢者の生き甲斐対策
質問 石川県議
がらっと変わって、今度は、高齢者の生きがい対策についてご質問をさせていただく。
非常に今、少子・高齢化が問題になっており、特に世界的にも最も高齢化が進んでいる日本にとっては、この高齢者の生きがい対策というのは、私、非常に大きな問題のテーマの一つではないかというふうに思っている。
兵庫県を含めて日本全体で高齢化率が非常に上昇しており、高齢者医療費が増大している中で、いかに高齢者の健康維持を図り、健康平均寿命を伸ばすかが課題になっている。
また、65歳以上を高齢者と呼んでいるが、その中には元気な高齢者も多く、元気な方々はそれまでに培ってきた能力を生かして社会に貢献できる機会を求めていらっしゃる。兵庫県としても、高齢者の生きがいづくりに対する施策をさらに積極的に展開すべきだと考えている。
そこで、高齢者の生きがい対策づくりの基本的な考え方について、お伺いをしたいと思う。
答弁 神田県民生活部長
高齢者の生きがい対策であるが、高齢者が長年培ってきた豊かな知識とか経験を生かして、幅広い分野で活躍していただく、そういったことは豊かで活力ある社会の実現はもとより、社会参加を通じて高齢者みずからの心も豊かとなるというようなことで、生きがいにつながるものというように考えている。
総務庁がやった「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」によっても、「社会参加活動に参加したい理由」として、「生活に充実感を持ちたいから」を挙げる人が52.6%と5割を超えている。
また、平成13年度の高齢者の意向調査によっても、これは県下であるが、「生きがいづくりとして何を考えているか」については、働くことであるとか、趣味の活動とか、そういったことを挙げておられる方が大変多い。
こういった観点から、社会参加活動を通じた高齢者の生きがいづくりを支援するために、老人保健福祉計画に基づいて、高齢者の生涯学習の推進であるとか、知識・経験を生かした社会参加の支援であるとか、能力を活用した就業の促進などに取り組んできたところであり、今後、また、多様な価値観を持つ団塊の世代が高齢者の仲間入りをすることになってくる。新たな少子・高齢社会に対応するための基本方向が求められているところではないかと考えている。
このため、保険・医療・福祉分野だけではなく、とりわけ就労とか生きがいづくりなど、幅広い分野にわたる政策展開をめざしたビジョンの策定を進めたいと考えており、高齢者がいつまでも健康で社会の主役として活躍できる社会、こういったものの実現に努めてまいりたいと考えている。
質問 石川県議
今、部長のご答弁にあったように、今の団塊の世代が60の定年を超えて高齢者の仲間入りをしてくるときに、非常に大きな社会問題になるというふうに思う。その皆さん方が本当に健康で次の第2の世代として活躍されるのか、それとも、例えば介護される立場で重荷になってくるのか、荷物になってくるのか、これの差は大変私は大きな問題ではないかなという気がしている。
高齢者が生きがいをもって生活をしていくためには、社会とのかかわりを持つこと、そして世代を超えた交流を確保することだと思う。
そういうふうな意味において、平成15年度の新規事業として県が老人クラブによる子育て支援に取り組もうとしていらっしゃることは、子育てと老人との生きがいづくりという二つの課題に対処する事業として大変注目をしている。
そこで、この事業の概要と、どのように進めていこうとされておられるのか、お伺いをしたいと思う。
答弁 吉田長寿社会課長
近年、核家族化あるいは都市化の進行によって、家庭や地域での子育て機能が低下する一方、育児に関する経験不足などによって、育児やしつけについて悩む親がふえている。
「老人クラブによる子育て支援」については、このような背景を踏まえて高齢者の豊かな知識や経験を地域での子育てに生かそうとするもので、積極的な社会参加を通じて高齢者の生きがいづくりにもつながるものと考えている。
県としては、この事業が円滑に実施されるよう「まちの子育てひろば事業」などにより、高齢者向けの子育て講座や活動の場を提供している。
また、新たに単位老人クラブに器材などの活動費助成を行うほか、祖父母世代がものづくりや読み聞かせ体験などを行う「こどもの館体験学校」の開設等を通じて、地域や学校などで子供との多様な交流・ふれあい事業が展開されるよう支援していくこととしている。
質問 石川県議
少子・高齢化対策というか、それのいろいろ対策はあると思うが、私、ひとつ、前から思っているのは、三世代同居を促進することによって、この子育ての問題、また高齢者対策の問題、それから家族の教育の問題、こういうことは一気に解決するのではないか。逆に言えば、今いろいろと老人対策の問題とか、学童保育、またそういう子供たちの教育、そういうことは核家族になったからこういう問題がふえてきて、行政がいろいろ手を差し伸べなければならないなと、そういう逆の問題になってきておるのではないかと、そういう気がしている。
そういう面でなかなかすぐ三世代同居に戻すと、そういう対策を打つということは非常に難しいかもしれないが、それに準じた一つの方策として、先ほどのご答弁にあった老人の皆さん方と子育てとのいろんな連携、そういうのも非常にもっと積極的に進めていかれる方向としては、非常にいいことではないかという気がしている。
最後の質問であるが、今から10年ほど前になるか、当時、「濡れ落ち葉」という言葉をよく耳にした。この言葉は、定年退職した男性が、それまで仕事中心の生活を送っていたため、いざ退職して家庭や地域中心の生活になったときに何をしていいかわからず、奥さんの後ばっかりついて回ることを意味している。
私は、高齢者にとっては、元気で活動できる限りは、何らかの仕事をするなど社会とのかかわり、つながりをもって生活していくことが、高齢者自身の生きがいづくりにつながる大きな要素ではないかと思っている。
例えば、加古川市にある「いなみ野学園」は、昭和44年に県が設立し、これまでに2万2,000人の卒業生を送り出すなど、非常に人気が高いと伺っている。このような高齢者大学では、高齢者が生涯学習を通じて社会とのつながりを持つことができ、高齢者の生きがいづくりの一つとして大いに評価できるものではないかと考えている。
そこで、高齢者大学の修了者など、高齢者の皆さんがみずからの知識や経験、高齢者大学での学びの成果などを生かして、生きがいを持って活躍できる場や機会の提供を行うなど、県としても一層の取り組みが必要ではないかと考えるが、今後の取り組み方針についてお伺いしたい。
答弁 吉田長寿社会課長
県では、高齢者の生きがいづくりを支援するため、いなみ野学園や阪神シニアカレッジ等の高齢者大学の運営、老人クラブの育成支援、すぐれた技能等を有する高齢者等の登録と紹介、就業を支援するためのシルバー人材センターの運営、さらにはシニアニュースポーツの普及などを行っている。
また、今後の少子・高齢社会を見据え、新たに高齢者大学の卒業生や退職前サラリーマン等の活動グループの立ち上げや仲間づくり等の支援を行うこととしている。さらに県立高齢者大学において、子育て支援カリキュラムを設定するほか、老人クラブなど祖父母世代による孫育てなどの取り組みを支援していくこととしている。
今後とも、高齢者がみずからの能力や経験を生かしながら、いつまでも健康で社会の主役として活躍できる社会の実現に努めてまいりたいと、このように考えている。
コメント 石川県議
非常に今の高齢者の皆さん方、学ぶことについては非常に意欲が高くて、先ほど言わせていただいた「いなみ野学園」とか、相当勉強はされている。ところが、勉強されたことをどう生かしていくのか、それから社会に対してどう貢献していくのか、こういう面が私は弱いのではないかなと。もう一つ突っ込んで言うと、やはり少しはビジネスと言うか、何か活動していくためには、ある程度資金も必要であるので、稼いでいくという一つのビジネス的なことも、私は高齢者がもっと積極的にかかわってもいいのではないかなという気がしている。ただ、そういうビジネスを教える仕組みというか、施策が私はやはり弱いという気がする。
産業労働の方で、コミニュティビジネスというのも今非常に積極的に展開されていらっしゃるが、ぜひ県民生活においても、こういう高齢者対策という面から産労と連携をして、こういうコミニュティビジネスに対しての高齢者の取り組みというのもぜひ考えていただければ、非常に生きがいづくりプラス継続的な事業という面で、非常に私は効果があるのではないかなという気がしている。ぜひひとつ、その辺の取り組みも期待をして、質問を終わらせていただく。
病院局関係
■地方公営企業法の全部適用の効果について
質問 石川県議
病院局のトップで質問をさせていただく。
きょう朝、2時間も早う起きて、10センチも積もった雪の中を出てきた。「それがどうした」と後ろから声がかかるのであるが、それだけ代役であるが意気込んで質問させていただくという、こういう気持ちをご理解いただきたいと思っている。
まず最初、地方公営企業法の全部適用の効果についてお伺いをしたいと思う。
疾病構造や医療環境の変化、医学の進歩などに伴う県民の医療ニーズの変化など、県立病院を取り巻く環境が大きく変わってきている中、県立病院のあり方検討懇話会での議論を踏まえて、昨年2月、「県立病院の今後のあり方について」が策定された。その方針を受けて、4月には地方公営企業法を全部適用し、後藤管理者が初代の病院事業管理者に就任されたわけであるが、後藤管理者におかれては、先頭に立たれて病院構造改革に取り組んでおられることに対して、深い敬意を表するとともに、今後のご精励に期待をさせていただいておるところである。
さて、病院局が独立した機関として設置されてから1年がたとうとしている。この間、医療費本体の診療報酬が初めて引き下げられたほか、医療制度改革により、高齢者の自己負担割合が引き上げられ、さらには、この4月には、サラリーマンの自己負担割合も2割から3割に引き上げられる予定である。
このような病院経営にとっては大変厳しい情勢の中ではあるけれども、地方公営企業法の全部適用後約1年が経過した今、その効果についてどのように考えておられるのか、お伺いをしたいと思う。
答弁 後藤病院事業管理者
昨年4月に地方公営企業法の全部適用が実施された後、病院事業においては、前年度に策定された「兵庫県立病院の今後のあり方について」に基づいて、改革を実施してきた。
初年度は、病院構造改革の名のもとに、各病院の医療内容、経営状況、組織、人事管理手法を初め、病院事業全般にわたって横断的な視点からの抜本的な見直しに着手した。
この1年の具体的な成果としては、病院長以下職員の意識改革が進み、こども病院における小児3次救急医療の年度途中の実施であるとか、粒子線医療センターでの一般治療開始に向けての成人病センターの整備等速やかな事業推進のほか、職員からの発案等による民間病院への派遣研修の実施、医療事故防止標準マニュアルの策定、薬剤総合管理システムの構築などを挙げることができるかと思う。
また、経営面では、職員の意識改革にあわせて、計画的な経営の確立に向けて、一般会計繰入金の病院別配分の見直しであるとか、診療科別収支分析の実施、さらには、成果に応じたきめ細やかな予算配分の充実等を行ったところであり、これらも医療環境が厳しさを増していく中で、今後の経営改善につながっていくものと期待している。
今後とも、病院構造改革を計画的かつ着実に実行することにより、県民からより信頼され、安心してかかれる県立病院の実現に努めていきたいと思っているので、よろしくお願いしたい。
質問 石川県議
先ほど、管理者の方から、意識改革が少しずつ進んできておるというふうなご答弁をいただいたが、現在の厳しい経営環境の中では、さらに経営改善に向け積極的に取り組んでいっていただきたいと思っているところである。
先日、新聞を見ると、全国で調査をした約1,200の病院のうち、赤字経営の割合は、全体では78.1%であり、自治体病院だけに限ると、何と95.9%が赤字ということであり、どの自治体病院においても病院経営に大変苦しんでいるということが理解できる。
県の病院事業においても、昭和54年以降赤字が続いていて、平成12年度の中期経営計画策定前は30億円前後の赤字で推移していた当期純損失は、中期計画を策定した平成12年度は約22億円、13年度は12億円と改善をしてきているものの、いまだ赤字の状態が続いている。
そこで、全適初年度の平成14年度、経営改善に向けどのように取り組んでこられたのか、また、これからの取り組みを平成15年度にどのように反映させようとしておられるのか、お伺いしたいと思う。
答弁 竹本経営課長
平成14年度は、診療報酬が広範囲にわたって見直され、例えば、安全管理体制をとっていないと減算されるとか、また、一方で、施設基準において、平均在院日数の要件などが厳しくなったところである。
これらの診療報酬の改定に対しては、適切に対応することにより収益の確保を図る一方で、歳出面、いわゆる支出面においては、民間活力を活用した診療材料の一元管理の導入など経費の節減にも努めるとともに、メリットシステムの充実など経営改善に向けた職員の意識改革や成果を重視した取り組みを一層進めているところである。
さらに、これらの取り組みに加えて、新たに、従来病院単位にとどまっていた経営分析を各病院の診療科別に行う、いわゆる診療科別収支分析を初めて導入したとともに、各病院の問題点の抽出、把握をより細かく行うこととした。また、診療請求の事務が適切に行われているかどうか、各病院の診療行為をもとに、民間の専門家も加えて、病院単位に、また病院間で比較し、精査・点検を起こったところである。
病院を取り巻く経営環境が今後一層厳しさを増すと見込まれる平成15年度においては、これらの診療科別収支の分析や、診療請求事務の精査・点検により判明した経営上のきめ細かな問題点を、各病院が改善に向けて主体的に取り組んでいくとともに、診療材料一元管理方式を他病院へ導入していくなど、平成14年度の取り組みが今後の経営改善につながるよう努力を重ねていきたいと考えている。
■各病院の方向性について
質問 石川県議
病院経営の難しい部分を次にご質問したいと思う。というのは、ある程度経営効率を求めていくことも今、非常に大事なことであるが、その一方で、病院というものの公的な役割というものも非常に大事な部分であり、ともすれば相反する部分も出てこようかというふうに思う。
そういった中で、今度は、各病院の方向性についてお伺いをしたいと思っている。
平成14年2月の「県立病院の今後のあり方について」の基本方針では、県立病院がめざすべき方向として、高度専門医療や県が主体的に実施する必要性のある特殊医療を重点的に担っていくということを掲げておられる。しかし、私の地元、丹波の柏原病院であるとか、淡路病院には、近隣には公的な病院がないという地域性があるために、都市部の総合型病院とは事情が異なり、地域医療を担う中核的な総合型病院としても大きな役割を果たしている。
私は、県立病院のめざすべき基本的な方向は、まさにそのとおりであると認識をしているが、その一方で、柏原病院や淡路病院にあっては、特にその地域特性を考慮する必要があると考えている。
今後、病院構造改革の具体化に当たっては、各病院の基本的な方向性を決定する時期が来ると思うけれども、どのようなスケジュールで方向性を決定しようとされているのか、お伺いをしたいと思う。
答弁 垣内病院局長
県立病院においては、県民の医療ニーズに対応した良質な医療の提供に努めてきたところであるが、近年、疾病構造が変化して、県下の医療提供体制が充実してきている中で、他の医療機関との適切な役割分担を行って、効果的・効率的な医療の提供を行うとともに、医療サービスの一層の向上を図ることが求められているところである。
このような状況のもとで、県立病院は、広域自治体立の病院としてふさわしい役割を担い、自立した経営基盤のもとで、医療内容の充実あるいは患者サービスの向上等を図っていく必要があると思う。
そのため、病院事業全般にわたって抜本的な見直しを行う病院構造改革を進めることとしているところである。
各病院の基本的な方向性については、このような病院構造改革の取り組み、あるいは保健医療計画、さらには地域の医療事情等も十分に踏まえて、各病院の担うべき医療を明確にしていく必要があると考えているところである。
平成15年度には、各病院の診療機能の充実あるいは診療科目の見直しを行うこととしているほか、このことから、その結果を踏まえて、基本的には、平成16年度以降、各病院の基本的な方向性についての素案づくりを行い、県議会を初め、広く県民のご意見をお聞きした上で、最終的に決定していきたいと考えているところである。
■優秀な医師の確保について
質問 石川県議
確かに採算の合う診療科目、また、どうしても採算の合いにくい診療科目、それぞれいろいろあろうと思うけれども、確かに採算が合うからそれを進めていくんだと、合わないから切っていくんだと、そういうある程度の病院改革としての方向としてはわからないわけではないが、それプラス地域特性というものをやはり加味して病院経営も考えていくべきだろうと私は思うし、また、やり方、方法によっては、ある程度その不採算部門もある程度赤字が縮小できる可能性としては、私はまだまだ工夫によってあるだろうという気がしているので、その辺もひとつぜひご検討をいただきたいと思っている。
それともう一つ、健全経営をめざすための魅力ある病院づくりのために、優秀な医師の確保についてお伺いをしたいと思っている。
病院構造改革がめざすより良質な医療の提供を実現するためには、優秀な医療関係者の確保が重要な課題である。学校といえば、教員であり、病院といえば、医師であるが、その病院を中心的に支え、人の命を守るのは、やはり医師であると思う。
その中で、医師の資質向上についてお伺いしたいのであるが、学校の教員には、兵庫県の場合、県立教育研修所という機関があり、基本的あるいは専門的な資質能力や指導力向上のための研修を行い、教員のレベルアップを図ろうとしているけれども、医療技術が進歩する中で、医師のレベルアップを図る制度については、余り一般的に知られていないと思う。
また、最近、新聞記事にもあったけれども、「セクハラ」になぞらえて、「ドクハラ」という言葉があるそうであるが、ドクターによるハラスメント、嫌がらせということであるが、医者から心ない言葉をかけられ、患者やその家族が傷つく場合もあると聞いている。
そこで、県では、医師のレベルアップを図るためにどのように取り組んでおられるのか、お伺いしたいと思う。
答弁 瓦上管理課長
より良質な医療の提供や安心してかかれる県立病院の実現を図っていくためには、委員ご指摘のとおり、特に医師の専門的な能力の向上や接遇の向上等を図ることが重要な課題であると認識しているところである。
このため、各県立病院における医師の症例検討会の実施や全県立病院の医師を対象とした県立病院医学会の開催により、専門的な医療技術を修得させるとともに、病院局において実施している新任の医師を対象とした研修では、公務員倫理の高揚や経営意識の醸成にも努めているところである。
また、最先端の医療技術や知識の習得が図れるよう、国内外における各種学会への参加機会の確保、また、長期の海外留学制度の活用にも取り組んでいるところである。
今後は、各種学会への参加機会の拡大等による専門的な能力のより一層の向上を図るとともに、接遇の向上については、現在、半数程度の県立病院で実施している医療技術職を対象とした接遇研修を、とりわけ医師を対象として、全病院で実施していくこととし、県民により信頼される医師の育成に努めていきたいと考えているところである。
質問 石川県議
体が弱っているからお医者さんに診てもらうわけであり、非常に体以上に精神的にやっぱり病んでいるのである。そういうときに非常に温かい言葉をかけていただくお医者さんがいるかと思ったら、非常にぶっきらぼうな方もいらっしゃる。非常に精神的になお落ち込んでしまうという場合がよくあり、そういうお医者さんに限って、独立開業されると非常に丁寧なお医者さんに変わったりするという、そんなことも何か事例としてはあるそうであるが、その辺の、技術的には多分お医者さんの免許を取っておられるので、非常に高い技術力は持っていらっしゃるとは思うけれども、そういう接遇態度というか、そういう人間的な温かさも兼ね備えたお医者さんにぜひひとつより多く病院として診ていただけるような体制をぜひとっていただきたいなと、こういうように思っている。
それと、お医者さんの優秀な方の確保のもう一つの方法として、医師の採用方法の改革についてお伺いをしたいと思う。
昨年10月の決算特別委員会において、医師の採用方法について、現在行っている、関係大学の医局からの推薦による採用だけではなくて、今後、新しい採用方法にも取り組むことが答弁されている。新たな採用方法を取り入れることは非常に難しい面も多数あると思うが、優秀な医師を確保するためには、非常に有効な方法になるのではないかと、私は高い関心を持っている。
そこで、今後の取り組み方法についてお尋ねをする。
答弁 瓦上管理課長
県立病院が、より良質な医療を提供していくためには、高度専門医療・特殊医療に対応できる優秀な医師の確保が重要であり、例えば、異なる出身大学の医師を採用していくことにより、医師間の切磋琢磨が推進され、各県立病院の医療水準が向上することも期待できると考えているところである。
このため、本年度は、関係大学以外の医局から非常勤医師の派遣を受け始めたところであり、来年度には正規医師の採用も予定しているなど、複数医局制あるいは契約制等の新しい採用方法に取り組んでいるところである。
また、優秀な病院長の確保に当たっては、高度の専門的な知識、経験等を活用し、一定期間内での成果の達成を促進するため、新たに設けられた任期付職員採用制度も活用することとしているところである。
さらには、平成16年度からの臨床研修医制度の必修化に伴い、県立病院の魅力を生かした研修制度を確立することにより、全国から研修医の募集を行い、優秀な医師の養成、確保を図っていきたいと考えているところである。
■東洋医学の推進について
質問 石川県議
今までの固定されたルートからのお医者の確保ということでなくて、ぜひ幅広いルートからいろんなタイプのお医者さんを起用されて、新しい風を吹かせていただくと、そういうようなことも非常に重要なことではないかと思うので、ぜひ期待をいたしている。
最後に、地元のことでお伺いをしたいと思う。
東洋医学の推進についてである。私の地元、丹波の山南町では、町立の薬草薬樹公園を初め、県の農林水産技術総合センターの薬草試験地など、官民一体となって薬草栽培に力を入れている。この薬草は、中国4000年の歴史の中で確立された東洋医学になくてはならないものであり、そのためか、丹波に病院局所管の東洋医学研究所附属柏原鍼灸院も設置されるなど、東洋医学の点でも丹波は一つの拠点となっている。
西洋医学全盛の中、漢方などの東洋医学への関心も根強いものがあり、副作用の少なさの面からも、東洋医学への関心は、今後、高まるのではないかと考えている。私自身も、スポーツの後の腰痛などで東洋医学のお世話になっており、非常に興味を持っているところである。
病院局では、尼崎病院に併設して東洋医学研究所と附属診療所、さらには、先ほど述べた柏原鍼灸院の三つの機関で東洋医学の推進を図っておられるところであるが、今後の東洋医学推進に向けた取り組みについてお伺いをする。
答弁 細川病院局参事
はりを中心とした鍼灸や、生薬や薬草などを中心にした漢方を代表とする東洋医学は、西洋医学と併用すると、特に高齢者に多く見られる慢性疾患に対して、効果が期待できる。そういったことから、昭和52年に、東洋医学の研究や治療の充実を目的として、全国に先がけて県立尼崎病院に東洋医学研究所と同附属診療所を併設した。それとともに、同59年には県立柏原病院に鍼灸院を開設したところである。
これら二つの診療施設においては、腰痛症や変形性関節症など整形外科疾患を初めとして、高血圧症、耳鳴り、自律神経失調症などの患者さんに対して、鍼灸や漢方の治療を実施している。平成13年度の患者数は、両院合わせて1万2,939名で、平成9年度の1万4,937名からは約13.4%減少をしている。
このため、附属診療所及び鍼灸院については、民間のこういった東洋医学の普及の状況や県民の医療ニーズ等も踏まえながら、今後、病院構造改革における県立病院の診療機能を見直していく中で、その方向性についても検討していきたいというふうに考えている。
なお、県立東洋医学研究所の研究の部分については、行財政構造改革推進方策において、現研究所を廃止することとし、効果的・総合的な伝統医学の研究体制への移行を検討することというふうに決定していることを申し添えさせていただく。
コメント 石川県議
これで質問を終わらせていただくが、いろいろとこれからさらに病院経営、厳しい経営状況になろうかといふうに思うので、ぜひひとつ、よりいい改革を行っていただき、充実した医療とともに、すばらしい経営手腕を発揮していただきたいと思っている。
ただ、実は、きのうの日経新聞の第1面に、病院に対する第三者機関の評価システムを取り入れるという記事が載っており、実は、自治体の中でも、宮城、三重、和歌山、福岡、もう一つ岩手だったか、この5県で共同して第三者機関による病院の評価をするというふうな記事も載っていた。
あるいは、全適ということで、地方公営企業法を適用されるということについては、やっぱり企業感覚である程度は進めていく部分も必要であろう。そのためには、今の大法人の外部監査があるように、やっぱりある程度客観的な評価というものも、これは必要になってこようかと思うので、ぜひそういうことも検討をしていただくようにお願いして、質問を終わらせていただく。
教育委員会関係
■「高校生マナーを考えるフォーラム」の結果と今後の取り組みについて
質問 石川県議
非常に家庭教育力が落ちている、いわゆるしつけである。非常に大きな問題だと思っている。確かに家庭、また親の問題であろうかと思うが、私は、教育委員会なり学校も、家庭のそういうしつけなりマナーなりにある程度かかわっていくべきではないかと思っている。そういう意味で、マナーと子供たちの悩みに対する質問をしたい。
まず最初は「高校生 マナーを考えるフォーラム」の結果と今後の取り組みについてである。
私、昨年12月の一般質問において、高校生のマナー低下の問題について質問した。その際に、教育長から年末に「高校生 マナーを考えるフォーラム」を開催し、フォーラムの成果も取り入れ、高校生のマナーを向上させる取り組みを推進していく旨の答弁があった。
フォーラムの記事が神戸新聞に掲載されるなど、社会的な関心も高いものと認識している。そこで、このフォーラムの結果をどのように認識しているか、また、来年度からどのように具体化していこうとしているのか、お伺いしたい。
答弁 武田教育長
青少年のマナーについては、学校教育はもとより家庭教育が重要な役割を担ってはいるが、一方では、大人社会全体の問題でもあるという認識をしている。そのような観点から、学校・家庭・地域社会が一体となって取り組む必要があると考えており、ご指摘のフォーラムについては昨年12月、650余名の高校生や保護者、教職員などが一堂に会して、本音で語り合う企画をした。
フォーラムにおいては、高校生たちによるディベートや「一緒に考えよう マナーについて」をテーマとした高校生・保護者・教員によるシンポジウムなどを行ったが、参加者からは「自分だけでなくみんながしているから許されるのではないか」という意見であるとか、「大人もマナーが悪い」などの率直な指摘が出るなど、マナーのとらえ方については、それぞれ差はあったが、マナーが大切であるという共通認識を、参加者が持つことができたのではないかと思っている。
また、フォーラム実施後、各学校においても、それぞれの学校独自でマナーについて話し合う機運も生まれており、高校生と大人がマナーについて一緒に考えるきっかけづくりになったものと受けとめている。
来年度は「マナーについて考える月間」を秋口に設け、このたびのフォーラムのビデオを活用するなどして、各県立高校や地域において、討論会や啓発活動などを行い、学校・家庭・地域社会が一体となって、マナーについて考える取り組みを推進してまいりたいと考えている。
■児童生徒の異年齢交流による効果について
質問 石川県議
今ご答弁いただいたが、しつけなりマナーなり、大変重要で、できるだけ子供たちにそういう深いところを学ばせたいが、なかなか大人が、それに対していろいろああだこうだ言っても、なかなか聞いてくれない部分がある。そういうことで提案も加えて一つ質問したい。
2番目に、児童生徒の異年齢交流による効果についてお伺いしたい。
児童生徒を指導する上で一番大切なことは、何よりもまず子供たちの気持ちを理解することだと思っている。しかし私たち大人には、なかなか自分の子供であっても、その気持ちを理解することが難しい部分がある。子供たちに日常的に接している学校の先生においても、その困難さは同様のことであろうと思う。
学校では、教員やスクールカウンセラーによって、児童生徒からの相談を受け入れているが、児童生徒も相談をする側としてばかりでなく、相談を受け入れる側に回ることも重要ではないかと思う。相談を受け入れることによって、子供たちが自分自身に責任を持ったり、自覚が出てくると思う。
県では、例えばトライやる・ウィークによって、中学生が幼稚園や保育園に行って、年下の子供たちと接することなどによって、体験学習を積んでいるが、この取り組みを1週間だけで終わらせるのではなくて、継続的に取り組める仕組みづくりを考えることが大切でないかと思っている。
高校においても「クリエイティブ21」において、小中学生との交流やスポーツなどの指導に取り組む高校生もいるし、大学でも、教育や心理を専攻する学生や、ボランティア活動に取り組んでいる学生も多数いると聞いている。私は、これらの異年齢の交流によって、児童生徒の人間的な成長が期待できると考えるが、お考えをお伺いたい。
答弁 丸尾義務教育課長
異年齢の交流については、その活動を通じて、年少者は年長者をよいモデルとしてとらえるとともに、年長者は年少者からの尊敬や信頼を受けたり、他の人のために役立つ経験から自己有用感や自尊感情を得るなど、人間的な成長の基盤となる貴重な体験となると考えている。
これまで、委員ご指摘のほか、小中学校での縦割り集団による活動や、高等学校での「専門高校と小・中学校との連携事業」「高校生・ふれあい育児体験事業」など、多くの異年齢交流を活用した教育活動を実践してきた。
またトライやる・ウィークについては次年度、長期休業中等を活用して、地域に生かす「トライやる」アクション事業をモデル実施して、中学生が日常的に地域活動に参画・活動する場を生み出す取り組みについて研究をする予定としている。
このような活動を意図的・計画的に行うためには、地域や学校間、教職員間それぞれの綿密な連携が不可欠であり、県教育委員会としては今後とも、各学校に対して、異年齢交流の場を設定することの意義について、啓発を図るとともに、このような活動が一層活発に行われるよう指導してまいりたい。
■県立大学の統合について
質問 石川県議
高校にはインターアクトクラブというのがある。ボランティア活動をしたり国際交流を図ったり、そういう活動をクラブ活動としてやっている学校がある。もう少しそのターゲットを下の学年というか、例えば高校生のインターアクトクラブであれば、中学生とか小学生の、いろんな悩みを持っている子供たちのために、ターゲットを絞っていくとか、そういうことが有益ではないかなと思うが、それを例えば、中学校版インターアクトクラブとか、そういう形で少しずつ下へ降ろしていく、そういうことも戦略として考えられるのではないかなという気がしている。啓発と言わず、ぜひ前向きにご検討いただきたい。
次に、県立大学の統合についてお尋ねしたい。
私は平成12年12月の定例会において、神戸商科大学、姫路工業大学、兵庫県立看護大学の県立3大学をより充実発展させ、21世紀にふさわしい教育研究体制を構築することが必要であり、そのためには3県立大学を統合・再編することが望ましいとの観点から質問した。
その後県当局におかれては、行財政構造改革を推進する中で、少子化の進行や他大学との競争が激化する状況を踏まえて、危機意識を持って魅力ある大学づくりに取り組んでいただいている。昨年には新県立大学の名称が「兵庫県立大学」と決定し、学長予定者も公表されるなど、平成16年4月の開学に向け、着々と準備が進められていると伺っている。
先ほど芝野委員からもあったが、私もこの開学には非常に期待をしているが、平成15年度は大変重要な時期になると思っている。ソフト・ハード両面での15年度の取り組みについてお伺いしたい。
答弁 塚本大学教育局長
新県立大学の平成16年4月開学に向けて、これまでに、総合大学にふさわしい教育研究組織や、学部の枠を超えて幅広い教育を受けることを可能とするなど、全学部のカリキュラム編成の見直しをほぼ終了して、近々文部科学省への設置認可申請を行うこととしている。
平成15年度は、ソフト面では、大学運営へ県民の意見を反映するためのシステムの具体化、学力だけでなく多面的な能力や意欲等を評価する入試方法の導入や、学生のキャンパスライフの充実に向けた検討等を進めるとともに、新県立大学のPRを積極的に行い、広く入学生を募るなど、県民や企業等にも総合大学としての魅力を強くアピールしていきたいと考えている。
また、ハード面では、生涯学習や産学連携などの地域貢献機能を有する大学本部、そしてIT技術の応用によって、時代をリードする情報系大学院の設置のための準備、分散したキャンパス間で統合のメリットを生かして、多様な内容の授業展開を行うための遠隔授業システムの導入、共通教育を学部を横断して実施するための共通教育棟の整備、高齢化社会における地域ケアシステムについて研究する地域ケア開発研究所の整備などを行うこととしている。
このようなソフト・ハード両面の取り組みを通じて、新しい世紀にふさわしい魅力あふれる新県立大学の実現をめざしてまいりたいと考えているので、よろしくお願いしたい。
■地域ケア開発研究所について
質問 石川県議
先ほどご答弁の中にあったように、多面的な能力というのはこれから非常に大事な部分ではないかと思う。非常に勉強できるだけということでなしに、人間的な能力というものを兼ね備えた、そういう学生がぜひ意欲を持って通っていただけるような、そういう学校であっていただきたいし、また入試方法も、そういう意欲のある学生をどんどん受け入れられるような入試方法をぜひご検討いただきたい。
また先ほど、ハード面で「産学連携がとれるような」と言われたが、非常に経済が低迷しているので、県立大学に期待する部分、大変大きいものがあるので、ぜひその辺もよろしくお願いしたい。
答弁の最後の方に出てきた地域ケア開発研究所についてお尋ねしたい。
3県立大学の統合にあわせて、新県立大学に附置する研究所として地域ケア開発研究所が計画されていると伺っている。この研究所は、高齢化社会を地域で支える仕組みを研究する全国で初めての施設であると先日の新聞でも報道され、注目を集めている。
そこで地域ケア開発研究所は、どのような特色を有し、また、どのような内容の研究を行っていこうとされているのか、お伺いしたい。
答弁 石井大学課長
このたび整備を計画している地域ケア開発研究所は、高齢化の進行などに伴い、疾病構造が慢性疾患中心へと変化するとともに、価値観の多様化によって健康へのニーズも著しく変化をして、病院看護から地域看護へと比重が移る中にあって、地域地域の特性に合った質の高いケアサービスを提供するためのシステムの開発研究を行うほか、被災者への看護支援方法であるとか、アジア諸国等への健康改善への支援方法などの研究を行い、その成果を大学の教育にフィードバックさせるとともに、国内外へも発信して、地域保健の充実に貢献することを目的とする、まさに全国初の施設である。
この研究所の特色としては、看護学そのものが、個々人の心身の状態であるとか、日々の生活の仕方などを重視した実践の学問であることから、個人や集団を対象として、それぞれの地域や環境に応じた健康増進とか病気の予防、病気からの回復などに係るケアシステムを開発して、実践的な検証を繰り返しながら研究を行うという点にある。
具体的な研究テーマとしては、遠隔看護による高齢者等の在宅におけるシステムの開発であるとか、高齢者や障害者など、いわゆる災害弱者を対象とした看護ケア方策の構築、あるいはアジア諸国等における看護教育の支援プログラム等の開発などを適時取り上げていくこととしている。
■文化財の保護と活用について
質問 石川県議
私、昨年の一般質問のときに「地域力を上げることが大切だ」ということを言ったが、今ご答弁いただいた地域介護、そういうのを非常に高めていくためには、そういういろんな住民の方、特にお年寄りがかかわり合ったり、ボランティアでそういう介護保険制度の中に入っていったり、そういうことが非常に大事だと思う。そういうことも含めて、災害介護とか国際地域介護の分野で研究していこう、こういう研究所だ、全国初だということをお聞きしたが、非常に期待している。
特に今の介護保険制度では、在宅介護を充実させようというねらいがあるのに、逆に施設介護ばかりどんどん進んでいって、どうもねらいが間違っているではないが、方向が偏っているということからしても、少し在宅介護の方にシフトさせていくためにも、まずそういう研究をして、なぜ在宅介護が進まないのかという辺の研究もぜひ必要だと思うので、この研究所ぜひ期待をさせていただきたいと思っている。また、全国初の研究所として設置されるわけであるから、研究の成果を地域社会に還元するなど、研究所の機能が十分に発揮されるように期待したい。
最後は、文化財の保護と活用についてである。
今、北近畿豊岡自動車道を整備されているが、文化財調査で、すばらしい文化財がかなり出てきている。そういう文化財のきちっとした整備をしなければ、大変もったいないものであるし、地域の教材として非常に有益なものではないかと思っている。
北近畿豊岡自動車道に関連する文化財の発掘調査の状況をお聞きしたかったが、時間がなくなったので、これは状況を私も大体把握しているし、できたら委員の皆さん方にも聞いていただきたかったが、これは省いて、その出た文化財の有効活用としての県の主体的な取り組みについてお聞きしたい。
調査により新たに発掘され、歴史的価値を有する文化財は、単に倉庫で保管し、眠らせておくということではなくて、ぜひとも地元の学校教育や社会教育に大いに生かすべきであると思っている。
調査の結果、発掘した文化財は県の帰属となり、市町からの申し出があった場合は市町に譲渡したり、あるいは市町主催の文化財展などのために貸し出しをすると伺っている。教育資源として活用していくためには、県と市町の連携が不可欠であって、県下全域において文化財を貴重な財産として、県民に還元し活用していくとの観点から、県の主体的な取り組みが必要であると私は思っている。
県では今、播磨町の県立史跡公園である「播磨大中古代の村」に隣接して県立考古博物館を計画されているが、私はこの機会に、考古博物館を中核とした県下の遺跡や文化財とのネットワークを図り、市町との連携・協力体制を強化するとともに、県下の要所に同様な機能を持った博物館を設けるなど、より住民に近いところで、文化財を教育資源として活用できる方策が必要であると考えている。そこで、県の主体的な取り組みに期待するが、前向きなご答弁をお願いしたい。
答弁 杉本教育次長
このたび策定した県立考古博物館──仮称──の基本構想では、「多様な地域文化に恵まれた兵庫県の特性を考慮し、地域文化の探究の拠点として、市町の資料館とも連携を図るほか、分館の整備を図ることも視野に入れ、県下全域をフィールドとして活動する博物館として整備する」ことを方針として掲げている。
従来から、県立歴史博物館を初めとする施設での出土品の展示公開や市町への貸し出しを行ってきたが、県立考古博物館を中核に、これをさらに進め、出土品の相互貸し出しや共催事業の実施によって、市町の資料館等とのネットワークを強めるとともに、各地の史跡公園を考古博物館のサテライトとして位置づけて活用を図ることとしている。
文化財は地域文化の象徴として、ひとづくりやまちづくりの貴重な資源であり、地域において活用されることで、その価値を発揮するものであるために、今後とも地域における文化財の活用に積極的に取り組んでまいりたいと考えている。
コメント 石川県議
豊岡自動車道、まだまだ貴重な文化財が出てくると思うし、但馬の方でも、鳥取豊岡宮津自動車道、姫路から鳥取の方へ行く姫鳥線、いろいろあちこちまだインフラ整備が進んでおり、貴重な文化財出てくる可能性がかなりあると思うが、ただ地域がばらばらで、それをただ建物建てて中に入れて飾っておくだけということでは、非常にもったいないし、活用できないのではないか。それをうまくネットワークを組んだり、学校教育施設として魅力あるような施設として、何か工夫しておかないとだめじゃないかという気がしているので、分館と言わず、同機能を持った施設としてぜひ整備していただくようにお願いして質問を終わる。
警察本部関係
■初動対応力強化について
質問 石川県議
私たち一般の委員は、きょうの公安委員会の質問で最後となる。長く予算委員会を続けてきたが、きょうは少し人数が少ないようなので、じっくりと質問させていただきたいと思っているので、よろしくお願いしたい。
私は、24時間パトロール、110番通報、留置場の3問について伺いたい。
まず、初動対応力の強化について、24時間パトロールの効果について伺いたい。
昨年の神戸市西区の大学院生殺人事件を踏まえて、県警本部に「初動対応力強化検討委員会」が設置され、11月に検討結果がまとめられたところである。
その中で、まず、24時間パトロールについて伺いたい。
明石署では、パトカー勤務員の8時間3交代毎日勤務制の導入、すなわち、パトカーを24時間フル稼働させるという試行を10月から実施しているとお聞きをしているが、警察官が常に街頭に姿をあらわし、パトロールの強化や積極的な職務質問を実施することは、事件事故の抑止効果と、県民に安心感を与える上で非常に有効であり、また、警察の機動力の印象とも言えるパトカーによる街頭活動の強化は効果大であると言える。
そこで、まず、4ヵ月間の試行の効果をどのように認識されているのか伺いたい。
答弁 山下地域部長
初動対応力の強化、改善策の一つとして、昨年10月から明石警察署で、パトカーを24時間常時稼働させるフロントライン・パトロール隊を試行運用している。
その効果について、発足前後の4ヵ月で比較してみると、刑法犯の認知件数が約14%、110番通報も同じく約14%減少している。これは、フロントライン・パトロール隊の威力が発揮をされたものではないかと認識している。
具体的な活動の成果としては、昨年11月に、明石市内で発生した消費者金融強盗事件で、通報から3分で現場到着をして被疑者を現行犯逮捕した事例も出ている。
このほか部外からの反響として、明石警察署協議会の委員や住民から、パトカーを常時、目にして非常に心強くて信頼できるという声を数多く聞いている。
質問 石川県議
犯罪に関係をする方々からすると非常に脅威ということかもしれないが、守っていただく一般の県民の皆さんからすると非常に心強い24時間パトロールかなという気がしている。非常に大きな効果があったとお聞きした。
ただ、一つ気になるのは、3交代でフル稼働していただくために、パトカーに乗務する警察官に大きな負担になるのではないか。
昨年1年間に起きた本県の刑法犯罪の認知件数が前年に比べ27.3%増という全国一の伸び率となっている中で、それでなくても警察官の仕事量がふえる中での負担増は、健康管理上も好ましくない影響を与えかねない。ぜひ警察官の負担増とならないような仕組みの上での24時間パトロールの積極的な導入が望まれるところである。
そこで、実際に職務を担う警察官の負担の問題も踏まえて、今後の24時間パトロールの導入方針について伺いたい。
答弁 岡田警察本部長
第一線の警察官にいろいろご配慮いただきありがとうございます。
フロントライン・パトロール隊について、勤務の時間帯、サイクルが不規則であることから、私どもとしても勤務員の健康管理には十分に配意してきたつもりである。
家族の理解や協力もあって、今のところ体調を壊した者もなく、勤務員は、新しい仕事をやるということで誇りと自信と意欲を持って仕事をしてくれている。警察本部では、勤務員の声も聞きながら、制度がよりよいものとなるように勤務形態の見直しも行っている。
試行実施してきた明石警察署では、署員の士気が高いということもあり、かなりの成果が見られているので、今春の組織整備においては、神戸西警察署、西宮警察署、加古川警察署を含めた4警察署に拡大していきたいと考えている。
さらに、その後の方針についても、事件事故の発生状況、職務に従事する警察官の負担等を総合的に見ていきながら、実施警察署の拡大を含めた検討を進めてまいりたい。
■110番通報のいたずら防止について
質問 石川県議
24時間、非常に署員の皆さん方には大変だと思うが、それだけの大きな効果があらわれているということなので、ぜひいい形で導入されることを要望しておきたい。
続いて、110番通報のいたずら防止について伺いたい。
本県の昨年の110番通報の総件数は66万3,596件で平均すると1日に約1,240件、このうち措置の必要なものは約3分の2で、20万件以上がいたずらや間違い電話であったとのことである。これだけいたずらや間違い電話が多いと、本来、緊急に措置の必要のある通報への対応が心配されるところである。
携帯電話が急速に普及して、全国の110番通報のうち半数以上が携帯電話からの通報と言われる中で、非通知設定の携帯電話であれば、発信場所も特定できず、いたずら防止に困難な面が多いのではないかと思う。
そこで、県警として、特にいたずら電話の防止について考え方を伺いたい。
答弁 山下地域部長
平成13年の110番受信件数のうち、無言電話やいたずら電話は約19万5,000件で全体の約29%を占めている。
これの対応としては、機会あるごとに正しい110番のかけ方等について広報もしているが、昨年4月から、110番受理時の第一声を「はい110番です。どうされましたか」というものから、「はい110番です。事件ですか事故ですか」に変更した。そのため、この種の電話の件数が前年対比で約1万8,000件、率にして約9%減少をしている。
次に、増加の一途をたどっている携帯電話対策であるが、これについては本年4年下旬ごろから、番号表示の運用できるよう、システムを現在整備中である。したがって、このシステムが導入されると、非通知設定であっても通信指令室から再信が可能になる。そういうことから、いたずら対策にも効果があるものと考えている。
■110番通報の効果的な対応について
質問 石川県議
非常に緊急で連絡をされる場合に、いたずらや間違い電話というのは迷惑であるし、迷惑だけでは済まない場合もあるので、いろんな対策をとられているということで、心強く思っている。
続いて、110番通報の効果的な対応について伺いたい。
警察庁の調べによると、通報から警察官が現場に到着するまでの時間は、5年前までは大体6分台であったが、昨年は平均7分30秒とおそくなる傾向であると伺っている。
この原因は、110番通報という特殊な環境下に置かれた通報者が的確に場所を伝えることができない場合や、携帯電話の普及に伴って、特に携帯の場合、通報者の場所特定に時間がかかることによるものだと思われる。
その対策として、例えば、奈良県とか神奈川県では、電柱や交通標識に地名と番号を表示して、通報者が近くの電柱を見て、その番号を言えば場所が特定できるというシステムを導入すると伺っている。
今後ともますます携帯電話からの通報が増加してくると思うが、それら110番通報に迅速に対応できる体制づくりについて伺いたい。
答弁 山下地域部長
110番通報に効果的に対応するために、通信指令室の権限を強化をして、警察署初動活動の支援を拡大をしたり、勤務制を変更して体制の強化を図るなど、県警の総力を挙げて、より迅速な初動対応に努めているところである。
また、通信指令室でも、110番がふくそうする時間帯に対しては、人員を増強するなどして対応している。
ご指摘のとおり、110番通報の約半数は携帯電話からになってきている。
こうした現状を踏まえて、非通知設定のものも含めて携帯電話の番号が通信指令室でも確認できるよう現在整備を進めている。このシステムが完成すれば、通報者の位置特定も容易になろうかと考えている。したがって、より迅速、的確な初動対応ができるものと考えている。
なお、他府県警察では、電柱や道路標識に地番を表示して、それに基づく場所特定が可能なシステムを導入しているのは承知している。本県においても、特に携帯電話の通報者の場所特定のために、交差点の地番表示板や住居表示等の位置情報システムについて、今後関係機関等と検討を進めていきたいと考えている。
■留置場について
質問 石川県議
非常に携帯電話が普及をして、そういう犯罪、事故事件に対する通報は多くなっていくというのは、基本的には大変いいことだろうと思うが、その分、情報過多になったり、いろいろと情報が錯綜して、非常に警察の方としては対応が難しい部分があろうかと思う。そのための工夫というのは、今いろいろとご答弁いただいたとおり、これからどんどん、細部にわたっていろんな工夫が必要になってくると思うので、ぜひ時代の流れにうまく対応して、適応していただくようによろしくお願いしたい。
次に、留置場について伺いたい。
最近、刑法犯が大変ふえており、本県の昨年1年間の刑法犯罪認知件数も27.3%と、全国一の伸びを示している。当然、逮捕者もふえてきて、これに伴い留置場の収容率も大きく伸びていることは予想されるが、犯罪を管轄する所管署の留置場が満杯で、やむを得ず被疑者を別の警察署で取り調べるなどの状況が生じているのではないかと思う。
そこで、まず、留置場の収容率の現状についてお伺いをしたい。
また、留置場が満杯などのため、やむを得ずほかの警察署で留置した状況もあわせて伺いたい。
答弁 安部総務部長
留置場の収容率については、近年の犯罪の増加に伴って逮捕人員等の増加により、全国的に高くなっているところである。
本県においても同様で、ここ数年逮捕人員等の増加により、年々高くなっている。
特に、昨年は「初動は命」を命題として第一線活動を強化したことにより、逮捕人員等が大幅に増加したため、県下の平均収容率が、前年比約11ポイント増の約70%に達している。ピーク時には約90%になるなど、高い数値を示している。都市部の警察署においては、一時的に留置場が満室になる状態も生じたところである。
また、逮捕した警察署以外の警察署に被疑者を留置する、いわゆる委託留置については、収容人員7,786人中約3分の1の2,645人となっている。
質問 石川県議
ホテルや旅館が聞いたら大変うらやましく思うような数字であるが、大変な問題だと思う。
今、お聞きすると、犯罪の増加に伴って留置場の収容率も飛躍的に増大しているようである。また、やむを得ずほかの所管署で留置した状況もかなり多いという印象を受けたが、この場合は、護送の手間や、警察官がそこへ出向いて取り調べを行わなければならないなど、非常に非効率な状況にあるのではないかと思っている。
今後とも犯罪年齢の低年齢化が示すように、ますます犯罪が増加するものと思われるが、そういう状況の中で捜査活動を円滑に行うためにも、留置場の増設を早急に進めるべきだと思うが、そのお考えを伺いたい。
答弁 安部総務部長
留置場の整備については、警察署の新築にあわせて拡張整備を計画的に行うなど、収容力の確保に努めている。
また、捜査が終了した被留置者については、拘置所等に早期移監するための要請や、いわゆる委託留置を合理的、効果的に行うため、警察本部による一元的な調整を行うなどの工夫をしている。
今後とも、収容力確保のため、より一層の積極的な取り組みを行っていきたい。ご支援のほどよろしくお願いしたい。
コメント 石川県議
刑法犯罪の伸び率が27%以上ということで大変ふえており、被疑者、留置する人数も、これからも相当ふえてくると思う。お聞きすると、男女で分けるとか、年齢で分けるとか、外国人犯罪などもふえてくると、国籍で分ける必要もあるのかなと。
そういうことをいろいろと考慮してくると、相当、留置場数というのは、確保する必要があるのではないか。中には、民間で刑務所をやったらどうかという議論もあり、民間の導入もこれから議論されるかもしれないが、いずれにしても、警察業務、スムーズに運営していただくためにも、留置場対策というのは、これから非常に大きな問題になろうかと思うので、引き続きぜひ積極的な検討をよろしくお願いして、私の質問を終わる。
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